maximam271828’s diary

あなたの人生に少しの砂利を

ルールの自己目的化

 「授業の開始の5分前に集合!」みなさんは小学校や中学校で脳筋っぽい教師に言われたことはないだろうか。純真無垢なあなたは何の疑問を持たずそのルールを守るもしくは思いっきり破っていたかもしれないがある人からこんな言葉をいただいた。

「それ、ルールが自己目的化してるんと違う?」

ここでいうルールの自己目的化とは本来の目的は5分前に集合して準備をすることにより、スムーズに授業を開始できるようにしようということであるが、5分前に集合することに囚われてしまい、半ば”5分前集合の5分前”に集合することに駆られているということである。なるほどと思った生意気な私はその教師に5分前に集合する理由は何ですかと聞いた。

「ルールはルールだ。お前はちゃんと守っているのだから気にしなくていい」

とのことだ。もちろん生意気な私への売り言葉に買い言葉という側面もあっただろうが、生徒を導く立場の教師がこれを言ってしまうと、生徒の自分で考えるという姿勢を奪いかねないと幼心に感じたことを覚えている。

 

「信号を守れ!」

というのも同じように私は捉えている。このルール?は正面衝突したら圧倒的弱者な歩行者を守るために言われている標語のようなものである。よくこれに関して取り上げられる法律で

第十二条 歩行者は、道路を横断しようとするときは、横断歩道がある場所の附近においては、その横断歩道によつて道路を横断しなければならない。
 歩行者は、交差点において道路標識等により斜めに道路を横断することができることとされている場合を除き、斜めに道路を横断してはならない。
十三条 歩行者は、車両等の直前又は直後で道路を横断してはならない。ただし、横断歩道によつて道路を横断するとき、又は信号機の表示する信号若しくは警察官等の手信号等に従つて道路を横断するときは、この限りでない。
 歩行者は、道路標識等によりその横断が禁止されている道路の部分においては、道路を横断してはならない。
(歩行者用道路等の特例)
十三条の二 歩行者用道路又はその構造上車両等が入ることができないこととなつている道路を通行する歩行者については、第十条から前条までの規定は、適用しない。
 
となっている。これを破ったからといって違反切符を切られることはもちろん、罰則を受けたという例は出てこなかった。では「信号を守る」というのは何が目的なのか。
これは思うに歩行者という弱者が道路を安全に渡ることができる可能性が高いですよということである。また力としては強くても事故を起こしてしまった時に立場的に圧倒的弱者となる車側に対し、歩行者が道路を横切る可能性が少ないですよと伝えるものであると考える。ということは信号が赤であっても身の安全が確保できているのであれば歩行者は信号を無視してもいいということだ。という考えは車を運転するようになってからというものぱったりとなくなった。
 
 とにかく、何かルールが設けられている時、時代に合っているか、何が目的なのかということを考えることはとても大切である。形骸化しているのであればなくせば良いし、改善できるのであれば改善すれば良い。2分前に集合して準備ができるのであれば2分集合で別にいいのである。