maximam271828’s diary

あなたの人生に少しの砂利を

最近面白いと感じたこと。

日本一接客態度の悪い居酒屋

 あるYouTuberのショート動画で紹介されていた居酒屋である。その名の通り全くもって酷い接客をする居酒屋で、求められるサービスの質が飽和状態であると感じていた私は衝撃を受けた。皿を大きな音を立てて置いたり、お会計を求めたら店員がタバコを吸い終わるのをフルで待たされたり、踏んだり蹴ったりである。特に私は、接客サービスの質を追求する個人経営の居酒屋アルバイトをしているため、その衝撃は大きい者であった。

 ただ、一過性のものであったとしても、ある程度話題になり、客は来るだろうと感じた。動画を拝見したところ、料理の内容自体は良かったり、可愛い女性店員がいたりしたというのもあるが。今までにこのコンセプトの居酒屋やサービス業は無かったと思うので目から鱗コロンブスの卵である。

 ここで、なぜ私が面白いと感じたのかであるが、この”日本一接客態度の悪い”という係数は様々な要素に応用できるということだ。例えば”世界一接客態度の悪いホテル”とかである。結局されて嫌なことの線引きはお客様によって違うためその個々の反応を感じ取って接客をする必要があるが、たかだかバイトの能力、責任感でそのラインを判断するのは圧倒的リスクであるため、ある程度のコンプライアンスを決定する必要がある。そのラインによっては定型的な接客に終始してしまうため、よっぽどのドMのお客様でない限りリピートされないと思うが..。

 このリピーターの獲得が難しいとの予想がされる中で、提供する商品のクオリティが高いのはかなり戦略的だなと感じた。というのも、対外的なテーマは”日本一接客態度が悪い”ことであるが、本質的には、美味しい料理、飲み物があることを認知してもらうための手段として、目を引くテーマにしているのである。接客態度に対してのリピーターが少なくても料理に対するリピーターの確保はテーマに興味を持って一度でも店に来てくれるとできるという算段だろう。と考えるとなかなかの策士である。このことに(本当に狙いかどうかわからないが)気づかない、ただ流行りに乗ろうとする人たちは、接客態度も悪い、提供する商品も悪いということで上手くいかなかったり、大問題が発生するんだろうな〜。という点も作戦のうちかもしれない。

 とにかく、改めて、ビジネスチャンスはどこにでもあり、目的と手段の掛け算をいかに巧妙にするかだということがよくわかる。プライドの高い2番手くらいの人に仕事を頼む際、「奢るから。」ではなく、「1番手のあいつもわからんって言ってたんよな〜。」という方が動いてくれるのかもしれない。